学内外から提案されたプロジェクトの達成に向けて、学生達が地域社会をフィールドとし、学生自ら考え、行動する学びの展開を目的とする科目です。現場で学ぶ姿勢やコミュニケーション能力、協調性、主体性、問題発見・課題解決能力を修得することで、関連する専門分野の知識・技能を高める演習です。
食べ残しNOゲームは、四つのレストランに分かれて、お客様に合わせたメニューを提供し、一番売上がよかったレストランが優勝するというゲームです。しかし、供給の不足や食べ残しが発生すると罰金が課されます。
そして、このゲームはただ楽しむだけでなく、世界的な問題となっているフードロスについて知り、削減行動への意識を変化させることが真の目的となっています。
今回のPBLでは特定非営利活動法人Deep People様と産学連携し、本ゲームの英語版を作成するためにチームに分かれて準備を進めました。
ゲームを解説するために、YouTubeにある「食べ残しNOゲーム」の動画を英訳しました。ただ文字を起こすだけでなく、簡単な英単語を用いるなど、多くの人にわかりやすい内容となるよう工夫しました。
ゲームを開始する前に順番とレストランを決めるのですが、今回はオンラインの実施だったため、オンラインでもできる目隠しじゃんけんの説明を行ったり、ゲームで使うカードを配布したりと、ゲーム開始時の進行を務めました。
レストランの会計を計算するためのスクリプトを作成し、スムーズに処理を行えるよう実践的な練習を重ねました。また、会計だけでなく、配布するカードに記載される商品名や値段の英語表記が適切かどうかもチェックしました。
英語が第一言語ではない方々にもわかりやすく、楽しんで遊んでいただけるようなゲームの台本を作成しました。他にもゲーム全体の進行をスムーズに行えるよう確認したり、参加いただいたアメリカのSPSCCの方とのやりとりも担当しました。
今回のPBLで作成した英語版「食べ残しNOゲーム」は、実際にアメリカの大学生や、高校生に体験してもらうことができました。
最後に、ゲーム実施時の様子や得られた成果、ゲームの進行を円滑できるようにゲームアプリを開発した点などを学内の先生や学生に向けて報告しました。
PBLに参加したメンバーからは「計画を進める中で食べ残しに関わる問題を多角的な視点からとらえることができた」「日本や世界で起こっている食品ロス等の課題についての探求意欲が向上した」といった感想があげられ、ゲームを体験してくれた方だけでなく、自分達にとっても学びがあったプロジェクトとなりました。